2ヶ月~1歳前までの予防接種(病気とワクチンについて)

生後2カ月を迎えると、いよいよ初めての予防接種が始まります。この時期はワクチンの種類や回数が多く、慣れない育児の中でスケジュール管理に不安を感じる保護者の方も少なくありません。

しかし、1歳までのワクチンは、お母さんからの免疫が減っていく赤ちゃんを深刻な感染症から守る「最初のバリア」となる極めて重要なものです。

このページでは、1歳までに必要な定期接種の種類やスケジュール、スムーズに進めるポイントを分かりやすくまとめました。健やかな成長の第一歩として、最適なタイミングで予防接種ができるよう、一緒に確認していきましょう。

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♦ 生後2か月~1歳までに投与開始されるワクチン

・ B型肝炎ワクチン

・ ロタワクチン

・ 肺炎球菌ワクチン

・ 5種混合ワクチン

・ BCG

(・ 日本脳炎ワクチン)

です。

そして、以下が“推奨スケジュール”です。当院のinstagramからも確認できます。

接種スケジュールの遅延や打ち忘れにより、接種効果が減弱したり、公費負担の対象外となり全額自費となる場合があります。また、接種時期を逃すと、安全面への配慮から接種自体が行えない場合もありますので、十分ご注意ください。

では、予防する病気とワクチンの注意点などをご説明します。


【生後2カ月~】

① ロタウイルスワクチン【定期】

 ◎症状と危険性

    • ロタウイルスにより胃腸炎が発症します。
    • 突然の頻回な嘔吐や水のような白い便を認めます。
    • 激しい症状で水分が急速に失われ、脱水症状に陥りやすく、入院が必要になることが多いです。

 ◎接種スケジュール
1価ワクチン(ロタリックス):全2回・経口
5価ワクチン(ロタテック) :全3回経口
※ 当院では、5価ワクチン(ロタテック)を扱っております。


注意!:初回接種の時期接種完了時期が定められています!
時期が過ぎたら接種できません。

初回接種期限(1価と5価):〜生後14週6日まで

1価ワクチンの完了時期:~生後24週0日(生後5カ月半)まで

5価ワクチンの完了時期:~生後32週0日(生後7カ月半)まで

参考:「ロタウイルス」~知っておきたいわくちん情報(日本小児科学会)


② B型肝炎ワクチン【定期】

 症状と危険性

    • B型肝炎ウイルスは赤ちゃんが感染した場合、ほとんど症状が出ません。しかし、ウイルスが体から排出されずに住み着いてしまう「キャリア」という状態になることが多くあります。
    • キャリアになると、将来的に慢性肝炎から肝硬変となります。
    • そして肝がんへと進行するリスクが高くなります。

 ◎接種スケジュール全3回  

注意!:全3回を1歳までに接種。 1歳以降は任意接種(自費)になります。

参考:「B型肝炎ワクチン」~知っておきたいわくちん情報(日本小児科学会)


③  肺炎球菌ワクチン(小児用)【定期】

 ◎症状と危険性

      • 肺炎球菌は、「細菌性髄膜炎」の主な原因菌の1つです(インフルエンザ菌b型と同じ)。後遺症として、発達の遅れ、てんかん、聴覚障害などが残ることがあります。
      • その他、「肺炎」や血液に菌が侵入し重症化する「敗血症」の原因にもなります。

 ◎接種スケジュール全4回
(初回接種:1-3回目、追加接種:4回目)
  ※標準的な生後2か月開始の場合

参考:「肺炎球菌結合型ワクチン」~知っておきたいわくちん情報(日本小児科学会)


④ 5種混合ワクチン【定期】

◆ 防ぐ病気:ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ、インフルエンザ菌b型

1.ジフテリア

  ◎症状と危険性:

    • のどの奥に分厚い灰白色の膜「偽膜」ができ、この偽膜が気道を塞いでしまい、息ができなくなって窒息することがあります。
    • 菌が作り出す強力な「毒素」が血液に乗って全身を巡り、心臓の筋肉に炎症を起こす「心筋炎」や、手足が動かなくなる「神経麻痺」を引き起こし、後遺症が残ります。

2.百日咳

  ◎症状と危険性:

    • 顔を赤くし短い咳が息継ぐ間もなく連続する「スタッカート」という特徴的な咳込み、息を吸おうとして「ヒューッ」という笛のような音が出ます。
    • 重症化すると、「肺炎」や呼吸が止まってしまう「無呼吸発作」をおこします。これにより脳に酸素がいかなくなり、「脳症」に至る危険があります。

3.破傷風

  ◎症状と危険性:

      • 土の中にいる破傷風菌が、傷口から体内に侵入し、菌が出す「毒素」が神経を侵します。
      • 口が開きにくくなる、顔が引きつって笑っているように見える(痙笑)から始まり、最終的には全身の筋肉が硬直し、体が弓なりに反り返る「強直性けいれん」を起こします。
      • 呼吸筋の麻痺で命に関わる可能性が高い病気です。

4.ポリオ

  ◎症状と危険性:

    • ポリオウイルスは、感染してもほとんどの人(9割)は症状が出ませんが、約200人に1人の割合でウイルスが脊髄や脳の神経細胞を破壊します。
    • 主に足の筋肉が突然動かなくなり、力なくダランとした状態になる「弛緩性麻痺」が起こり、後遺症として残ります。

 5.インフルエンザ菌b型(ヒブ)

  ◎症状と危険性:

    • インフルエンザ菌b型は、「細菌性髄膜炎」の主な原因菌の1つです(肺炎球菌と同じ)。後遺症として、発達の遅れ、てんかん、聴覚障害などが残ることがあります。
    • その他、のどの奥にある空気の通り道のフタ(喉頭蓋)が急激に腫れあがる「喉頭蓋炎」の原因でもあり、窒息する危険があります。
    • 肺炎」や血液に菌が侵入し重症化する「敗血症」の原因にもなります。 

※冬に流行するインフルエンザウイルスとは別物です。

 ◎接種スケジュール:全4回
(初回接種:1-3回目、追加接種:4回目)

参考:「五種混合ワクチン」~知っておきたいわくちん情報(日本小児科学会)


【生後5か月~】

⑤ BCGワクチン【定期】

 ◎症状と危険性

    • 結核菌は、大人は主に肺ですが、赤ちゃんが感染すると菌が全身に広がりやすく、中には、後遺症につながる恐れがある「結核性髄膜炎」や、菌が全身に広がる「粟粒(ぞくりゅう)結核」を引き起こすこともあります。

 ◎接種スケジュール1回
     ※ 腕にハンコ型の器具でスタンプします。

注意!:1歳までに接種。1歳以降は任意接種(自費)になります。

参考:「BCGワクチン」~知っておきたいわくちん情報(日本小児科学会)